『1851年5月1日ヴィクトリア女王による大博覧会の開会式』

『1851年5月1日ヴィクトリア女王による大博覧会の開会式』(“THE OPENING OF THE GREAT EXHIBITION BY QUEEN VICTORIA ON 1 MAY 1851”
この大きな絵は1851年5月1日のロンドン万博の開会式の模様を描いたものである。
この作品はヴィクトリア・アンド・アルバート・ミュージアムの万博のセクションに展示されているものである。
作者はヘンリー・コートニー・セルース(Henry Coutney Selous 1803-1890)。
この絵には1851年ロンドン万博関連のオールスターが集結している。
まず、真ん中の一段高いところには、ヴィクトリア女王はじめ王室関連のメンバー、左側には万博関連の委員、右側には外国の代表者などが描かれている。
左手の、馬に乗った女性の銅像の前の、白い服を着た人物がカンタベリー大主教(John Bird Sumner)であり、この絵は彼がこの万博を祝福している姿が描かれているのである。
切られずに残った楡の木
彼らの背後には大きな木が見える。
これは、もともとこの「クリスタル・パレス」が建てられたハイドパークに立っていた楡の木である。
この木が切られることについて大きな反対運動が起こったため、「クリスタル・パレス」の設計者ジョセフ・パクストンは、3本の木を切らずにすむように、建物の天井の中央部分を半円形に盛り上げるよう設計し直し、それらの木々を「クリスタル・パレス」内に取りこんだのである。
その結果、特徴のあるデザインとなり、親しみやすいやわらかみのある印象的な建物に変わったのであった。
今も身近にある噴水の名残り
また、上の方だけだが、噴水も見える。
この大きな噴水の名残りは今でも身近にみることができる。
この万博の「オフィシャル・ドリンク」であった「シュウェップス」は、いまでもそのロゴに、1851年ロンドン万博当時「クリスタル・パレス」にあったこの大噴水を描いたものを使っているのである。
この式典には25,000人以上が出席した。
よく見るとこのメインキャストたちの後ろ側は、1階部分、2階部分と無数の人たちで埋め尽くされている。
この絵はもともと商業的な可能性を追求する目的で描かれたもので、多くの版画が販売されたという。
これまでロンドン万博関連で記述したいろいろな人物も登場するので、次回からはそのあたりもご紹介していくことにしたい。