<132>今もシデナムに佇むパクストンの像

1851 London Expo
パクストンの像(近景) photo©️Kyushima Nobuaki

シデナムに今も佇むパクストンの像

<131>でもご紹介した、ロンドン郊外のシデナムに移設されていた「クリスタル・パレス」

その「クリスタル・パレス」は1936年に警備員の火の不始末から、無残にも消失してしまい、今はその残骸しか残っていない。

しかし、「クリスタル・パレス」がたっていた場所を中心とする場所は「クリスタル・パレス・パーク」として整備され、今も市民の憩いの場となっている。

そしてその中にこの像は今もたっている。

<130>でもご紹介したように、この像の人物、ジョセフ・パクストン(1801~1865)は世界初の万博である1851年ロンドン万博の会場となった「クリスタル・パレス」を設計した人物である。

したがって、このパクストンの像が彼の設計した「クリスタル・パレス」が移設されたこの地にたっているのも納得できることであろう。

筆者が2001年に訪れたときは、台座部分に落書きなどあって、ちゃんとメンテナンスされていない印象もあった。

今回(2025年3月)24年ぶりに訪れた際確認したところ、像は健在であり、台座の落書きは消されていた。

ただ、パクストン卿の額の眉間部分が黒ずんでおり、あたかも彼の悩みが深くなったかのようにも見える。

シデナムに佇むパクストンの像(2001年撮影)
photo©️Kyushima Nobuaki

今もシデナムの地に佇むパクストンの像(2025年)
2001年の写真と比べると、台座の落書きは消されているが、額、眉間部分の黒い染みが目立っている。
photo©️Kyushima Nobuaki

像の台座部分の銘板

台座部分の、「クリスタル・パレス」をかたどった形の銘板には次のように書かれている。

SIR JOSEPH PAXTON M.P.
1803 – 1865
CREATOR OF
THE CRYSTAL PALACE
WHICH STOOD NEAR THIS SITE
FROM 1854 – 1936GREATER LONDON COUNCIL 1981 CRYSTAL PALACE FOUNDATION

簡単に訳すと次のような内容である。
ジョセフ・パクストン卿 M.P.
1803 – 1865
この場所の近くに1854 – 1936 年までたっていた
「クリスタル・パレス」のクリエーターグレーター・ロンドン・カウンシル 1981 クリスタル・パレス財団

パクストンの像の台座につけられた銘板
photo©️Kyushima Nobuaki

ちなみに、このパクストンの名前の後に書いてある「M.P.」という称号は
「Member of Parliament」、つまり、英国の下院議員のことである。

パクストンは政治家としての顔ももち、「クリスタル・パレス」がシデナムに移築・完成した1854年から1865年に亡くなるまで、コベントリー選挙区の自由党議員でもあったのである。

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